誰かに反対されると、逆にやる気が出る!
そんなことありませんか?
実は恋愛においても同じことが言え、この心理的な影響をロミオとジュリエット効果と言います。
ロミオとジュリエット効果とは何?
ロミオとジュリエット効果(ロミジュリ効果)は、心理学者のドリスコールが男女のカップルに行った調査結果を元に名付けました。
ドリスコールが、恋愛感情と、恋を邪魔する障壁の2つの関係性を調べた結果、障壁があるカップルの方が恋愛感情が高いことがわかったのです。
この現象を、シェークスピアの「ロミオとジュリエット」から名前を取り、ロミオとジュリエット効果と言います。
「ロミオとジュリエット」の場合には、2人は教皇派と皇帝派の対立する家族であったことが障壁でした。
このような対立関係は現代では少ないかもしれませんが、何かしらの障壁があることで、かえって2人の関係性が強くなるのです。
恋愛には乗り越えなければいけない壁が多い?
1組の男女が恋愛をして結婚に至るまでには、多くの乗り越えなければいけない壁があります。
例えば、お互いに忙しくて会う時間がない、両親から交際に反対されている、恋人が結婚に踏み切らないなど挙げればキリがないでしょう。
そんな中でロミオとジュリエット効果を上手く利用すれば、2人の親密度も増していくのですが、実は障壁であれば何でも良いわけではないのです。
恋愛における障壁は、外部と内部の2つに分けることができます。
内部とはカップル間を指し、外部とはそれ以外のものを指します。
カップル間の問題ではロミオとジュリエット効果は期待できない?
基本的にロミオとジュリエット効果が期待できるのは、カップルの外にある外部の障壁です。
彼氏が結婚に乗り気ではない、彼氏の収入が少なく経済的に不安などは、カップルの内部の問題と言えます。
ロミオとジュリエット効果は、カップル2人で共通の課題を認識することが大切です。
カップル間の問題では、2人で乗り越えるべき壁であると認識するのが難しいのです。
これは、いわば温度差とも言え、ロミオとジュリエット効果のようにお互いの熱愛度を同じように高めてはくれません。
ロミオとジュリエット効果のポイントは、自分たちの外に共通の敵を作ることと言えます。
ロミジュリ効果の例:職場恋愛・社内恋愛
ロミオとジュリエット効果の例としては、恋愛でよく挙げられるのが社内恋愛です。
社内恋愛が就業規則や、暗黙の了解によって禁止されているケースでは、ルールによって2人の恋愛が妨げられていると認識することでかえって恋愛感情が盛り上がっていきます。
さらに、周りにバレてはいけないという適度なプレッシャーがプラスに働くケースもあるのです。
恋愛は禁止されるほどしたくなる?
恋愛に限った話ではありませんが、「してはいけない」と言われると逆にしたくなることありませんか?
人は様々な行動や選択を自分で決めたいという欲求を持っています。
しかし、その選択の自由を制限された場合には、何とか自由を回復したいという気持ちが高まっていきます。
たとえ禁止された選択肢が自分にとって魅力的なものでなかった場合でも、「するな!」と言われたものが何となく魅力的に見えてくるのです。
このような禁止された内容に反発しようとする反応を心理的リアクタンスと言います。
そして、この心理的リアクタンスによって生じるものの1つがカリギュラ効果です。
カリギュラ効果とは、「禁止されるとかえってやってみたくなる」というような現象です。
アメリカとイタリア合作の映画である「カリギュラ」からきており、映画の内容が過激であったためにアメリカの一部の地域で公開が制限されたことによって、かえって話題となったことに由来します。
「してはいけない」と禁止することが、かえって「したい」という欲求を刺激するのです。