同じ境遇だったり、共通点があったりすると親近感がわきますよね?
出身地などは偽れなくても、共通点は自分から作り出しても相手に好印象をひそかに与えることができるのです。
例えば、相手がとった行動を真似するだけでも心理学的には効果があるのです。
これをミラーリング効果(ミラー効果)と言います。
ミラーリング効果とは何?
ミラーリング効果とは、その名前の通り鏡(ミラー)のように相手の言動を真似することで、相手に親近感を抱かせて良い印象を与えるという心理学の用語です。
鏡のように真似をするのは、身体的な動きだけでなく、言葉でも構いません。
実は、人間は長い時間一緒にいると自然と動作や言葉が似てくる傾向があります。
ミラーリング効果は、意識的に相手の動きや言葉を真似ることで、長い時間一緒にいた時と同じように親近感を与えるのです。
ミラーリング効果は恋愛や仕事にも応用可能?
ミラーリング効果は人間関係を円滑に進めるのにも役立ちますが、恋愛や仕事で他者と親密な関係を作る上でも効果を発揮します。
例えば、気になる異性との食事であれば、飲み物を飲むタイミング、箸を置くタイミングを合わせるだけでも構いません。
それでは、もう少し具体的に見ていきましょう。
ミラーリング効果の例1:相手の行動を真似る
比較的簡単で、すぐにできるのが相手の身体的な動きを真似ることです。
一緒に食事をしている時、2人で話をしている時などは相手の動きを観察していれば、ミラーリング効果を狙えるポイントがたくさんあります。
話をしている時に体は動かずに口だけを動かしているわけではありません。
観察すれば、口以外にも様々な箇所が動いていることがわかるはずです。
例えば、脚を組み替えたり、手を叩いたり、顔を触ったりなどです。
相手は無意識にそのような動きをしていますが、あえて意識的にその動きを真似るのです。
相手が脚を組み替えたタイミングで自分も脚を組み替える、相手が顔を触ったタイミングで自分も顔を触るようにしてみましょう。
ミラーリング効果によって、知らない間に相手は親近感を持ってくれるかもしれません。
ミラーリング効果の例2:相手の言葉を真似る
身体的な動きだけでなく、人は言葉の使い方、選び方にも癖があります。
例えば、「例えば〜」を多用したり、「なんか〜」をよく使ったりするのが癖な人もいます。
相手が使っている言葉を、意識的に自分も使ってみましょう。
そうすれば、相手の行動だけでなく、言葉においてもミラーリング効果を期待できるのです。
また単語単位で相手の言葉を繰り返すのも効果的です。
「昨日、〜と映画行ってきたんだよねー」
「〜と映画行ったんだ!なんの映画見たの?」
など、「〜と映画行ったんだ」は会話の流れではなくても意味が通りますが、あえて相手の言葉を繰り返すことでもミラーリング効果を狙えます。
過度なミラーリングは逆効果?
ミラーリング効果を意識する時の注意点は、相手が気づくくらいあからさまには行わないということです。
自分の言葉を繰り返されていると相手が気づけば、好意とは反対に不快感を持たれる危険性もあります。
おうむ返しのように、自分の言葉を繰り返されれば良い気持ちはしないでしょう。
身体的な動きについても同様で、全く自分と同じタイミングでしか飲み物を飲まなければ少し気持ち悪いですよね。
明らさまなミラーリングはうざいと思われかねないので、あくまでも自然な範囲で行うのが原則です。
ミラーリング効果に限らずに、何事も過度に行うのは逆効果になりうるので注意しましょう。