檜垣さん、マッチングアプリって言葉を聞く機会が増えたのですが、出会い系とは違うんですか?
実は、その2つって明確な線引きがあるわけじゃないんだよ。
出会い系サイトって聞くとちょっと危なそうなイメージがあるけど、マッチングアプリならそんな感じはしないよね。
そうなんですね。
じゃあ、全く同じものと考えて大丈夫ですか?
法律的には、「異性紹介サイト」っていう分類になるんだよ。
出会い系サイトがニュースでよく取り上げられるようになったのは、未成年が犯罪に巻き込まれるケースっていうのがあったからで、しっかりと決まりを作ることで安全性が高くなっているんだね。
具体的には、「出会い系サイト規制法」っていう法律が関係しているんだけど、他の会員とメッセージのやりとりをするには19歳以上であることが確認されていなければいけないっていうのが1つの決まりになってるんだよ。
異性紹介サイトってアプリも対象になるんですか?
「サイト」って言ってもWEBサイトっていうわけではなくて、インターネットサービスと考えるといいかもね。
「交際相手を探している人たちが、お互いの情報を交換できるようにサポートするインターネットサービス」は異性紹介サイトになると言えるかな。
ちなみに、SNSなどは交際相手を探すのが目的ではないから異性紹介サイトにはならないよ。
ただ、サービスを運営する事業者が未成年の保護のために機能に制限をつけるケースもあるんだよ。
例えば、Lineだと携帯電話会社の契約情報で年齢確認ができていない場合には、ユーザーの検索機能がスマホから使えないよ。
法律とか、サービスを提供している側が安全性を高める努力をしているのですね。
もう少し詳しく、マッチングアプリと出会い系サイトについて教えてください!
マッチングアプリと出会い系サイトの違いは何?
出会い系サイト、マッチングアプリ、恋活アプリ、婚活アプリ。
呼び方に関係なく、どれも運営方法やサービスによっては「異性紹介サイト」に分類される可能性があります。
ただ、いわゆる出会い系サイトと呼ばれるサービスとマッチングアプリにはいくつか違う点があります。
この記事では、いわゆる出会い系サイトの特徴、安全なマッチングアプリの見つけ方について説明していきます。
出会い系サイトの特徴とは?
インターネット上ではサービス毎の定義をしていないケースも多いのですが、いわゆる「出会い系サイト」と呼ばれるサービスには次のような特徴があります。
- ポイント制の料金システム
- 掲示板でのコミュニケーション
- 独身以外も利用可能
1.ポイント制の料金システム
最近のマッチングアプリなどのネット婚活は、月額制のものが多くなっています。
そのため決まった金額を支払ってしまえば、ほとんどの機能を使うことができ、どれだけ多くの人とマッチングしても同じ料金となります。
一方で、出会い系サイトの多くはポイントを購入して、そのポイントを消費することでプロフィール・写真をみたり、メッセージを送ることができたりします。
つまり、多くの人のプロフィールを見たり、メッセージをたくさんやりとりしたりすると、その分料金が増えていきます。
ポイント制のメリット・デメリット
多くのサービスで1,000円からポイントの購入ができるので、上手くいけば1,000円で理想の相手に出会い、交際に発展する可能性があります。
しかし、上手くいかなければその分料金がかかるのがデメリットになります。
そのため、本気で恋人を探していない冷やかし、サクラ、業者などが入り込んでいると、時間もお金も無駄にしてしまう可能性があるのです。
一方で、Facebookアカウントでの登録が必要なマッチングアプリなら、サクラや業者などは事前にブロックしやすい上に、ユーザーの利益を守るためにサクラ対策をしている運営社も多いのが特徴です。
2.掲示板でのコミュニケーション
以前の出会い系サイトでは、掲示板でのユーザー同士のコミュニケーションが一般的でした。
一方でマッチングアプリでは、①ユーザー検索、②マッチング、③メッセージ交換という流れが一般的です。
マッチングアプリによって、コミュニケーション手段、マッチング方法を工夫していることも多いですが、③メッセージ交換の前までなら無料会員でもできるアプリが多くなっています。
3.独身以外も利用可能
マッチングアプリによって規約が異なりますが、基本的には次の2つが利用条件になっています。
- 18未満でないこと
- 独身で真剣に出会いを求めていること
年齢は「異性紹介サイト」である限り絶対条件であると言えます。
加えて、マッチングアプリの多くは「独身」、「恋人がいない」ことを条件としていることもあります。
つまり、遊び目的や既婚者は登録してはいけないということになります。
一方で、いわゆる出会い系サイトの場合には、「独身」などを条件に明記していないケースが目立ちます。
既婚者・恋人がいないはどうやって確認する?
では、結婚している、恋人がいないかはどうやって確認するのでしょうか?
1つは、Facebookアカウントを利用して「交際ステータス」を確認することです。
ただFacebookで交際ステータスを設定していない人も少なくないので、自己申告に近いと言えるでしょう。
結婚相談所の場合には、「独身証明書」の提出を必須としているケースも多くあります。
マッチングアプリでもユーブライドでは、任意で独身証明書を提出することができ、運営スタッフの確認が完了するとプロフィールに「独身証明書提出済み」が記載されるようになります。
ただ、多くのマッチングアプリでは自己申告による確認であると言えるでしょう。
安全なマッチングアプリの特徴とは?
以前の出会い系サイトと比較すると、最近のマッチングアプリは安全面が高くなってきています。
ただ、マッチングアプリの数も少なくないので自分自身で安心・安全なマッチングアプリを見極める力はあった方が良いでしょう。
アプリの安全性を判断するポイントは次の通りです。
- 大手企業が運営・知名度が高い
- 届け出がされている
1.大手企業が運営・知名度が高い
1つ目のポイントは、アプリや運営会社の知名度が高いことです。
多くの人が利用していると、その分、悪い評判や口コミなども広がりやすくなります。
もちろん、何かしらの不満というのはどんなサービスでもあると思いますが、危ない噂がないかくらいは確認しておくと良いでしょう。
また、最近では大手のIT企業がマッチングアプリの運営をしている場合も少なくありません。
その場合は、マッチングアプリの評判自体が企業の評判にもつながるため、企業は健全な運営の意識が強くなる傾向があります。
2.届け出がされている
「異性紹介サイト」にあたるマッチングアプリは、自由にサービスを運営することはできません。
「異性紹介サイト」の事業を行うには、運営者は管轄の警察を通じて公安委員会に届け出を提出しなければいけません。
そのため、マッチングアプリ、出会い系サイトの公式サイトを見ると、届け出の受理番号や法律に準拠して運営している旨を記載しています。
ただ、異性紹介サイトの届け出は1サービスごとに提出するのではなく、事業者毎にまとめての届け出ができます。
そのため、届け出がされていても受理番号を記載していないケースもあるので、運営企業のホームページを見てみるのが良いでしょう。
注意点としては、あくまでも「届け出」なので、厳しいチェックがなされるわけではなく、届け出を拒否する妥当な理由がなければ基本的には認められるものです。
そのため、届け出は最低条件であると考えましょう。
マッチングアプリと出会い系サイトの違いのまとめ
マッチングアプリも出会い系サイトも法律による出会い系サイトの定義に当てはまる場合には、「異性紹介サイト」に分類されます。
「出会い系サイト規制法」などの法律の対象になる場合には、運営企業はサービスを18歳未満が利用できないようにしなければいけません。
そこで、本人確認書類の提出で年齢確認を徹底する、支払い方法を本人名義のクレジットカードにするなどの対策がなされています。
ただ、いわゆる「出会い系サイト」の特徴としては
- ポイント制の料金システム
- 既婚者・恋人がいる人の利用の禁止を明記がない
などがあります。
安全なマッチングアプリ、出会い系サイトを判断するポイントしては、大手企業が運営していて、会員数が多いサービスを選ぶのが良いでしょう。