イケメンや美人は、それだけで得していると思ってしまうことありますよね。
確かに顔が良いことで、得はあっても大きな損はないでしょう。
ただ、イケメンや美人と言われる人はたくさんいる人の中のほんの一部です。
では、イケメンの顔、美人の顔にはどのような共通点があるのでしょうか?
イケメンや美人の顔には共通点がある?
例えば、10人の男女がいたとします。
男性は、女性の顔を見てもっとも美人だと思う人1人に投票していきます。
反対に、女性は、男性の顔を見てもっともイケメンだと思う人1人に投票していきます。
20代の男女をランダムに選出した場合には、男女ともに数人で得票数の大半を占めるでしょう。
仲良く全員一票ずつなんてことは、起こりにくいのです。
つまり、はっきりと意識することはなくても、男女ともに顔が良いと判断する共通のポイントを持っていると考えられます。
イケメン・美人は顔のパーツが対称の位置にある?
実は、顔が良いと他人が判断するポイントは、顔のパーツが左右対称であることです。
いわゆる、整った顔であることがイケメン、美人の条件と言えます。
整った左右対称の顔というのは、想像しているよりもずっと少ないのです。
顔の真ん中に鏡をおいて見ましょう。
すると、顔の右側(左側)だけで、1枚の顔を作ることができます。
もし、右側と左側で同じ顔ができたら、左右対称の顔と考えることができます。
左右対称の顔がモテるのはなぜ?
なぜ左右対称の顔に異性が惹きつけられるのかというと、左右対称の顔は遺伝的に優れていることの証明であるからと言われています。
幼少期の病気やケガによってわずかに顔の左右に違いが生まれることもあるため、左右対称の顔は健康的な生活を送ってきた証と言えます。
ただ、このようなこれまでの学説を否定する研究結果もあります。
WIRED:魅力的な「左右対称」な顔は、健康状態には影響されない
対称性以外にも魅力的な顔には条件がある
顔が左右対称であること以外にも、魅力的な顔であるための条件はあります。
例えば、男性らしさ、女性らしさが強調されているかどうかです。
男性ホルモン、女性ホルモンの影響を受けて、男性であればホリが深い、女性であればふくよかな唇などです。
他にも、平均的な顔であることが魅力的な顔の条件になります。
CGソフトを使うと、2枚の顔写真を合成して平均の顔を作ることができます。
2人よりも3人、3人よりも4人のように平均をとる人数を増やしていくと、より平均的な、つまり、より整った顔ができるのです。
イケメン・美人だけがモテるわけではない理由とは?
恋愛や結婚市場では、イケメン、美人が有利であることは否定できません。
しかし、イケメン、美人でなければ恋人ができない、結婚ができないわけではありません。
その理由の1つは、顔の良し悪しの判断は、自分の目に見える範囲の中で比較して行うものであることです。
例えば、整った顔の代表とも言えるジャニーズ系の顔が好きな女性がいるとします。
もちろん理想はジャニーズ系の顔なのですが、自分の恋人、結婚相手を探すときに、理想のジャニーズ系の顔と同じかそれ以上でないと付き合わないと考える人は少ないのです。
あくまでも、比較する対称は自分の周りにいる異性に限定されるのです。
合コンや婚活パーティで、自分と似たタイプで、少しだけ自分よりも顔の悪い同性といるとモテるのはこのためです。
また、誰しもフラれたくないと考えるので、全員から好意を持たれるような高嶺の花には手を出しにくいというケースも少なくありません。
マッチングアプリではブサイクの方がモテる?
左右対称の顔がモテると言っても、人の顔が静止していることは生活ではほぼありません。
つまり写真であれば左右対称の顔をイケメン、美人と判断できますが、実生活ではかならずしも影響するわけではないのです。
数学者であるハナー・フライは著書の中で、マッチングアプリでの異性からの見た目の評価と、受け取ったメッセージ数に関する数式を紹介しています。
※ Hannah Fry(2015), The Mathematics of Love: Patterns, Proofs, and the Search for the Ultimate Equation
aの後の数字は、異性からの5段階評価を表します。
5がもっとも高い評価であり、1が最低の評価になります。
最後のkは、マッチングアプリ上でのどれだけ積極的に行動しているかを表します。
a₅・・・魅力★★★★★
a₄・・・魅力★★★★☆
a₃・・・魅力★★★☆☆
a₂・・・魅力★★☆☆☆
a₁・・・魅力★☆☆☆☆
k・・・マッチングアプリでの積極性
この数式から、異性からもっとも高い5の評価を受けていればいるほど、受け取るメッセージ数は増加します。
反対に、異性から2や4の評価はメッセージ数を減少させることを示します。
また、感覚に反するかもしれませんが、最低評価の1の数が増えてもメッセージ数が増加することがわかります。
ハナー・フライは、メッセージを送るかどうかは、自分自身にデートのチャンスがあるかどうかに影響されるという分析をしています。
つまり、メッセージを送っても良い返事はないだろうと思えば、そもそもメッセージを送らないということです。
この数式に従うのであれば、中途半端に良い評価を受けるようなプロフィール写真ではメッセージ数は減る(=モテない)と言えます。